皆さんこんにちは。フェムテックチャンネルです。
2021年11月10日(水)16時~に開催された株式会社リンゲージ様主催の「『女性が働きやすい職場』を目指すには?女性特有の健康課題への取り組みについて考える」のウェビナーに参加しました。編集部の男性スタッフも強制参加です。

ゲストは株式会社ミュゼプラチナム 社長室 広報PR課課長 CSR推進室 室長の柳沼 政樹さん。
2019年よりミュゼは女性の生理と仕事の関係性について着目し、女性の活躍推進を掲げて具体的な施策を社内で実施されてきた実例を交えたお話でしたので、その取り組みについてフェムテックチャンネルの視点からシェアしていきます。
株式会社ミュゼプラチナムってどんな会社?

美容サロン運営や化粧品・美容商材企画・開発を行っている企業です。
ミュゼプラチナムサロンは通いやすい価格設定や多数のキャンペーンを実施し、全国で200店舗ほどを展開する国内最大規模の人気脱毛サロンとなっています。
ご存知の方も多いのではないでしょうか。
この取り組みのきっかけは?
男性を含むわずか100人ほどで平均年齢42歳の本社勤務スタッフに対し、3400名の現場スタッフは平均年齢28歳で、全て女性とのことです。
女性の同僚から柳沼さんの元に「スタッフがPMSで悩んでいて辛い思いをしている、きっと同じ思いをしているスタッフがたくさんいるはずなのでなんとかならないか」と相談されたことがきっかけとなったそう。
すぐに社内の女性にアンケートをとった結果、生理痛やPMS、過多月経による貧血で仕事に影響があると回答した女性が、想像以上に多くいらっしゃったようで、実際に生理休暇という制度は設けているものの、給与に影響してしまうために利用するスタッフは少なく、有給休暇を取得して休むスタッフが大半であったということも判明したということです。
具体的な施策案は?
目標として設定されたのは、「欠勤を減らす」、「ハラスメントをなくす」、「チームマネジメントの活用」の3つ。
これを実現するために、2つの取り組みを行なったということです。
①生理研修の実施
婦人科の先生をお招きし生理やPMSについて1から学ぶセミナーを開催する。
②サロン内でワークを実施
生理研修の実施を受けた後行動し、実際に症状が改善した4人のスタッフの例を用いてヘルスリテラシー向上のための研修動画を制作し、その動画を見た上で PMSや生理痛の改善に向けてどんなアクションを起こすか、みんなでディスカッションする。
実際の効果は?
1年を通して、
月経痛有症者への仕事の支障率 70.8%→58.5%
欠勤率 12.8%→5.3%
と、大幅な減少が認められたとご報告されていました。
フェムテックポイント
今回の事例というのは、まさに全女性の悩みを代表するようなものです。
「生理痛やPMSの症状で悩んでいる女性が1人もいない」という会社は、ないと思います。
しかし、男性にとってみると、
- PMSって何?
- 生理痛って、そんなに大変なの?
など、理解が難しいことであるため、仕事に支障が出るほどのことだとは思わないのも仕方のないことです。
ですので、今回のミュゼさんの施策のように、「社内でまずは女性も男性も一緒になって月経、生理痛、PMSについて学び、知ることから始める」というのはとても賛成です。
しかし、知るだけでは改善効果は現れません。
- 男性は知った上で理解するよう努め社内でサポート体制を整えていく
- 女性は症状改善のための方法と向き合い、アクションを起こしていく
双方の歩み寄りと理解によって会社全体が変わっていき、結果として制度が充実したり、ワーク・ライフ・バランスが整ったりして、女性が働きやすい職場へとなっていくのではないでしょうか。
もちろん、女性が働きやすい職場になることで、男性にもメリットがあるはずですので、このような取り組みを実施してくれる会社が多くなってくれたら嬉しいですね!
主催者:株式会社リンケージ様をご紹介

職域向けにオンライン診療など健康支援プログラムを提供する企業です。
法人向け女性ヘルスケアサービス「FEMCLE」ではオンライン問診、コンテンツ配信や専門医へのチャット相談などのサービスを提供されています。
多くの学びがあるウェビナーを開催していただき、ありがとうございました。